バイクを長期間動かしていないと、よく起きる「クラッチ板の張り付き」「クラッチ固まり」。ここでは、クラッチ板を外す方法をご紹介します。
クラッチの仕組み
クラッチは、エンジンと変速機の間にあって、エンジンの回転をギアに伝える役割をしています。
クラッチ板が張り付くとは
動画でクラッチ板が張り付いた状態を見てください。クラッチを握って1速に入れたところ、クラッチを握っているにも関わらず、エンストしてしまいました。
このようにクラッチを握っても、クラッチがつながった状態になることをクラッチ板が張り付いているといいます。
クラッチ板が張り付く原因
ほとんどのバイクが、湿式多板式という仕組みになっていて、クラッチはオイルの中で動いています。
クラッチ板が張り付く原因は、クラッチが浸っているエンジンオイル(2ストの場合は、ミッションオイル)が劣化するからです。
長く放置されたバイクでは、水分がクラッチの中に入り、クラッチ板がサビているケースも見られます。
クラッチの張り付きを治す方法
解決方法その1 クラッチ交換
これが一番確実です。
エンジンオイル(ギアオイル)を抜く
キックペダルを外す
エンジン右側のクラッチカバーを取り外す
クラッチ交換
の手順。
解決方法その2 エンジンオイルを交換する

クラッチが固まる原因を改善するために、エンジンオイルを交換します。
4ストの場合、エンジンオイルがミッションの潤滑も面倒みてくれていますので、エンジンオイル交換を行います。
2ストの場合、ミッションオイル(ギアオイル)を交換します。
解決方法その3 クラッチレバーを固定する

フリーバンドやタイラップなどで、レバーを握った状態にして固定します。フリーバンドがあると、何度も固定することができて便利です。
解決方法その4 暖気運転を10分以上行う

暖気運転をして、エンジンオイルを暖めることでクラッチ板付着している古いオイルを徐々に取り除きます。
クラッチをつなげてみる
クラッチレバーの固定はそのままで、エンジンをかけます。1速につなげて、エンストしなければOKです。
これでもエンストするようであれば、一晩クラッチレバーを握った状態で固定します。再度、暖気運転を行い、クラッチをつなげてみます。これを2~3回繰り返してみてください。