ポイント点火式でプラグの火花が飛ばない原因
ポイント点火式でエンジンがかからない場合、まずプラグの火花が飛んでいるか確認しましょう。もし、火花が飛んでいない場合は以下の原因が考えられます。
- バッテリーの劣化
- プラグが古い
- プラグコードの断線
- プラグキャップの劣化
- イグニッションコイル故障
- ポイントの接点不良
- ポイント点火時期のずれ
- ソースコイル不良
- コンデンサー不良
ポイント点火式バイクのプラグに火花が飛ばないときの原因解明方法
プラグに火花が飛ぶかテストする
- 事前に、点火プラグを新品に交換しておく。
- 点火プラグに火花が飛ぶか、昼間だと見逃す可能性があるため、夕方の暗い時間帯から夜中に行う。
- 点火プラグをエンジンから外して、点火プラグをプラグコードにつないでおく。
- キーをONにする。
- ギアをニュートラルにする。(ニュートラルランプを確認)
- エンジンのフィン部分に接触させながら、キックしてプラグに火花が飛ぶかチェックする。
※接触させるフィン部分は紙やすりで磨いておくこと
▶ 火花が飛ばない場合は次のステップに進む
プラグコードとプラグキャップの導通抵抗値測定
テスターの導通チェックで、プラグコードの端と端にテスターを当てて抵抗値が正常範囲であるか導通チェックする。抵抗値は、整備マニュアルに記載されている。ミニトレの場合、イグニッションコイルとプラグコードが一体化しており、イグニッションコイルの二次コイル(出力側)からプラグコードのプラグ側まで6.6KΩ±20%が正常値である。
6.2kΩなのでOK。
イグニッションコイルの一次コイル側(ハーネス・バッテリー側)も測定する。
プラグキャップの抵抗値も同様に計測する。プラグキャップの中の金属部分が錆びるなどの劣化が起きると、抵抗値が大きくなり(測定すると無限大になる場合もある)、点火プラグに電気を流れにくくなります。
再度、点火プラグの火花チェックを行う
▶ 火花が飛ばない場合は次のステップに進む
ポイントの接点チェック
- フライホイールを外す
※フライホイールには、強力な永久磁石がついているので外すためのフライホイールプーラーとプーリーホルダーが必要 - ポイント接点を紙やすりで磨く(600番で磨いた後1000番で磨く)
- フライホイールを戻す
- フライホイールに刻まれた矢印方向にフライホイールを回しながら、ポイントを固定しているネジの位置をスライドしてポイントギャップを調整する(最大に広がった時点で0.3~0.4mm程度)
※ポイントを指で押さえながらゆっくりネジを開け閉めする - 機種によっては、点火タイミングの調整も行う
フライホイールを外すフライホイールプーラー(強力な永久磁石=マグネトーを引きはがすため)
フライホイールを外すプーリーホルダー(フライホイールを固定してボルトを外すため)
再度、点火プラグの火花チェックを行う
▶ 火花が飛ばない場合は次のステップに進む
ジェネレーター交換
コンデンサー不良とソースコイル(ジェネレーターの両端にある導線で巻かれたコイル)が残されているが、エンジン始動確認済のジェネレーターに交換してみると原因がソースコイルあるいはコンデンサーにあると判明できる。