絶版バイク一覧 懐かしい名車をもう一度

目黒製作所 メグロZ97(1937年)

メグロの第一号車で、後々 川崎重工に吸収され、メグロの名前は消える事となりますが、メグロの伝統はカワサキ車に受け継がれ、後の名車「カワサキ 650W1」(通称ダブワン)の原型となり、更に後年のカワサキ W650、W400、W800 に影響を与えているといわれている。

又、メグロのエンジンは、オートレース車両にも使用され現在も活躍しているようです。メグロを語る上で、外すことのできない車両である事、は間違いない。

VINCENT BLACKSHADOW(1948年)

ビックバイクのさきがけ的メーカーであるイギリスのVINCENT.H.R.Dが1948年に発売し、同社のバイクの中でも最高峰に位置付けられるBLACKSHADOW。1948年のボンネビルでの速度新記録達成はあまりにも有名です。またその時に撮影された「水着バイク」と後に名付けられた写真は、バイクそのもの以上に認知度が高くバイク自体は知らなくとも写真に見覚えのある方は多いはず。数々の速度記録を樹立した当時最高峰の動力性能は勿論のこと、美しさと力強さを兼ね備えた外観デザインも大きな魅力です。中でもVツインエンジンと2本のエキゾーストパイプの造形美は目を見張るものがあります。世界中で多くの人に愛され続け、正に名車と呼ぶにふさわしい至高の1台です。

BMW R50(1955年)

リアにスイングアーム式サスペンション、フロントにアールズフォークを搭載した戦後のBMWを代表するバイクです。フレームも新設計のものが採用されており、快適性や各種性能が前モデルから格段に進化しています。さらにもう一つの大きな特徴としては、当時まだ車は高級だったのでバイクでも乗車定員を確保できるように、サイドカーを取り付けることを想定して作られていました。当時すでにBMWはテレスコピック式のフロントフォークを他の車両に搭載させていましたが、このような理由でアールズフォークを採用し、走行安定性を高める設計としました。見た目もパッと見てすぐにクラシックバイクとわかり、乗れば現代のバイクとは違った良さを体感することができます。

HONDA スーパーカブ C100(1958年発売)

いわずと知れたスーパーカブ。
恐らく皆様が見かけない日は無いだろうと思います。郵便屋さんのバイク、新聞屋さんのバイク…これらも全て原型はスーパーカブです。

本田宗一郎が陣頭指揮を取って開発され、4サイクルOHVエンジンと自動遠心クラッチを装備しているため右手のアクセルだけで操作でき出前等では重宝されています。
また耐久性や低燃費、風よけのフットフード、乗り手を選ばない素直な操縦性や使い勝手の良さから今の時代までのベストセラー車だと思います。

今や様々な行政輸送に使用されている、あのカブのオリジナルモデルがこちら49ccのC100となっています。
販売開始は1958年、なんと約60年前!こんなに昔からスーパーカブは私たちの暮らしの中に存在していたのですね。

60年前も現在も輸送を担い、わたしたちの生活を豊かにしてくれているスーパーカブ。現在でも新設計したエンジンを新たに搭載したモデルが販売されています。

HONDA BENLY CB92 SUPER SPORT(1959年)

現在教習車にも使われているCBシリーズ初のバイクです。
また、市販車としての元祖スポーツモデルです。

スペックは、125cc 最高出力15ps/10500rpm、最高130km/hを誇っており、セルスターターの搭載のほか、三段階調整式リアショック、燃料タンクの形状変更等が実施されました。
スポーツ走行を想定しているため、タンクやハンドルをスポーツライディングに適した形状になっています。
公道走行用にヘッドライトやテールランプ等は装備されていましたが、レースで使用する際には、セルスターターを始めとしてヘッドライトやテールランプ等の保安部品も容易に取り外せるようになっていました。

トライアンフ ボンネビルT120 (1959年)

トライアンフの代名詞といえばボンネビル、1959年にフラッグシップモデルとして登場。
エンジンはトランスミッションが別体のプレユニットであり排気量650CCの2気筒であり、アルミシリンダーヘッド、ツインキャブレターで市販車にもかかわらずハイカムやスリックシフトなどが搭載されていた。
名前の由来は塩湖の上で最高速度記録チャレンジが行われるボンネビル・ソルトフラッツから命名された。1962年にはボンネビルのエンジンで361km/hを叩き出している。
T120の120は「120マイル=190km/h」

HONDA CB125(ベンリイCB93)(1964年)

1964年に発売され2003年まで製造されていた非常に歴史の長いホンダのバイクです。同種にもなるベンリィCB92スーパースポーツの後継モデル的扱いとなっており、CBシリーズの排気量125ccクラスのモデルとなっています。エンジンは空冷4スト並列2気筒、4段ミッション搭載。その後いくつかのマイナーチェンジが行われ1968年頃にはミッションが5段までのものが作られました。以降、デザインはよりスポーツタイプとなっていき、1972年にはフルモデルチェンジとなりフロントdiskブレーキが備わったCB125JXが発売されました。

カワサキ W1(1966年)

カワサキが目黒製作所を吸収し、もともとあったメグロのKシリーズをブラッシュアップを重ねて登場したのがこの「W1」パワーは47psと当時としては高馬力で人気となる。これは排気量UPの恩恵が大きく、元になったKシリーズでは500cc程度であったのを650ccまでUPさせ実現。これにはアメリカへ輸出するねらいもあったが、日本でも大人気となる。今でも根強い人気がある車種で、当時新車購入したものをそのまま所有しているファンも少なくない。特にエンジンパワーの他に、並列ツインが生み出す独特で大きいエンジンの振動もファンを離さないポイントだ。

HONDA モンキー Z50M(1967年)

モンキーZ50Mは日本で初めて製造されたレジャーバイクで「ピクニックの必需品」などと言われるようになりました。ハンドルやシートを折りたためば、車のトランクにも収めることができたコンパクトなデザインもこのバイクの特徴です。当時の日本で利用されていた多くのバイクは実用性が重要視されましたが、モンキーZ50Mはフレームが真っ赤であるのと、シートがチェック柄という派手で斬新なバイクとして人気が急上昇しました。

カワサキ 500SS マッハIII(1968年)

空冷2ストローク3気筒のエンジンは60馬力を発生し、3速でもウイリーする、ゼロヨンが13秒を切るなどの伝説じみた神話は神話ではなく、実話だったと言われています。
2ストロークエンジンはピーキーで6000回転以上回ってから本領発揮するという高回転型。
また、あまりにも強力なパワーにフレームや制動形が追いついてなく、曲がらない、止まらない、まっすぐに走らないというジャジャ馬的な評判もありました。スタートする姿はまさにじゃじゃ馬そのもので、見るものを一瞬で魅了します。

ヤマハ DT-1(1968年)

1968年にデビュー。オフロードトレール車の礎を築き上げたと言っても良いモデルとして、長年愛され続けました。特徴としては、浮揚力に優れた大径の19インチフロントホイールなどを採用しており、この車種によってオフロードバイクのスタイルが出来上がってきたと言っても良い。そして、ここで使われた「DT」のネーミングは、ヤマハの2ストオフ車のアイコンとなり、以来、30年以上も使われている。
また、このバイクはチューニングパーツを使えば、18.5馬力を発生する246cc2ストエンジンが30馬力にアップすることも可能であった。

HONDA Dream CB750FOUR(1969年)

世界初の完全量産4気筒750ccモデルとして1969年に市販開始。69年モデルはK0と呼ばれている。発売当初は完全量産化を考えていなかったため、クランクケースやオイルパンには砂型鋳造部品を採用。しかし発売と同時に北米市場で爆発的なセールスを記録したことから、急遽69年9月頃に完全量産のダイキャスト型を採用。世界戦略モデルとして市場に投下された。砂型モデルは現在でも非常に高値で取引されている。

アメリカのユーザー層を狙った仕様となっており、先代のCB450から排気量を300ccアップしSOHC&2バルブ&空冷4気筒、最高出力67ps/8000rpmというスペックのエンジンは150km/h以上で安定した高速走行を実現した。

初期モデルの無番マフラーやHM300マフラーは、排気音が非常に素晴らしく、K2以降のモデルに初期型マフラーを装着されていることが多かった。

KAWASAKI 750RS(通称:Z2)が発売されるまで世界最速のバイクとして頂点に立った。現在でも非常に人気が高く、国産クラシックバイクの歴史を語る上では外せない存在である。マイナーチェンジを繰り返し、1978年にDOHC&4バルブとなったCB750K&Fにバトンタッチするのであった。

ヤマハ パッソル(1977年)

パッソルは上級モデルのパッソーラと共に女性が乗っても簡単で乗りやすいソフトバイクとしてヤマハから発売された、足を揃えて乗れるスクーターの先駆け的モデル。当時ホンダからロードパル(ラッタッタ)が出ており人気でしたが、その対抗馬的な扱いで、女性が足を揃えて乗れる事から大人気機種となった名車です。その後パッソル2、ジョグなどを経て今では電動バイクにもその名前は引き継がれています。小さくて軽いバイクは若者にも人気で、色々なカスタマイズが楽しめるバイクとしても有名でした。