ホンダ初のVツインは、縦型に搭載されたGL500だった。70年代、国産各社の4ストエンジンは並列がばかりで、どれも同じように見えてしまうことから、遠目でもハッキリわかるVツインエンジンエンジン搭載マシンが開発された。エンジン搭載の向きは、縦型。輸入車ならイタリアのモト・グッツィが、有名だが、ホンダ初のVツインも同じ縦型に搭載されている。エンジンのV角は、90度でなく80度。そしてシリンダーヘッドが22度ねじられている。どちらもライダーへの負担軽減から取られた措置。しかし、膝の前に熱いシリンダーがあることから夏はかなりの厚さになったのではないだろうか。メンテナンスフリーのシャフトドライブにしたことから縦型Vツインになったのだが、後から出てきたホンダのVツインはどれも横向きになっている。
ナナハンより下のミドルクラスを狙った高速ツアラーとして開発された。500ccのミドルクラスでありながらナナハンを凌ぐ重・厚・長・大は見事だろう。半年後には、免許制度に対応した400ccも登場。アップハンドル装備のアメリカン仕様のカスタムも登場。歴代10位の販売成績を残す影のベストセラーバイクだ。