ヤマハ RD90のスペック/適合パーツリスト/カスタム/レストア
YAMAHA RD90
ヤマハの空冷RD90には、ヤマハの2ストロークエンジン向けに開発されたトルクインダクションを採用。これにより、2ストロークに不足しがちな低中速でも力強い走りが実現されている。
鋭い吹け上がりはさすがヤマハの2スト。頭打ちが早く、やや高速の伸びに欠けるものの、2ストのピーキーなタイプよりも日常使いしやすい。高回転型の2ストではなく、中低速でマイルドな仕上がりで、若年層から中高年まで幅広い支持を獲得。
RD90は、ズルすぎるほどの美しさで、クラシックな面持ちのフォークブーツ(これはポイント高い)に、前後フェンダー・メーター・リアサスペンションがメッキ仕上げになっている。
最高出力は、10.5PSと当時のライバルであったホンダの4ストロークモデル「ベンリイCB90」と同じ数値である。RD90のほうがCB90よりも後発で、フロントに油圧ディスクブレーキを装備している。
同じ原付二種に、RD125が存在するがRD90のほうが軽量で、立ち上がりはRD90に軍配が上がる。RD90の最高速はカタログ値で110km/h。
RD90(1974年〜)のスペック
YAMAHA RD90(型式:464) | |
---|---|
発売 | 1974年 |
排気量 | 89cc |
最大出力 | 10.5PS / 8000回転 |
エンジン | 空冷2ストローク単気筒 |
タンク容量 | 10L |
エンジンオイル容量 | 0.7L |
当時販売価格 | 140,000円 |
RD90の適合パーツリスト
タンク
RD90の燃料タンクは、丸みを帯びたピーナッツタンク。
RD50(写真手前)のロングタンクと比べると、スポーティよりも美しさを追求していることがわかる。
シート
シート下部の周囲には、メッキのサイドモールが施され、亀の甲羅形状のパターンが入ったダブルシートと今では考えられない贅沢な仕様。
ヘルメットホルダーのキーを逆に回すと、シートが横開きになる。右奥に見えるのが、書類入れ。
フロント周り
フォークブーツを履いたフロントフォーク。引き締まって見えます。
油圧式ディスクブレーキ(当時はオイルディスク式ブレーキと呼んでいた)を採用。当時は、油圧ディスクブレーキは最新技術で、ライバルのCB90JXは油圧ではなくワイヤーで引く機械式ディスクであった。大きなYAMAHAのロゴに技術の誇りを感じる。
フレーム
剛性の高いダブルクレードルで、ガッチリとした構成。
バッテリー
シート下のボックスに、細長い6Vバッテリーが入っています。
キャブレター
ミクニVM20
キャブレターアセンブリ純正パーツ番号464-14101-00
キャブレター内径(エンジン・マニホールド側) 22mm
ネジ中心距離 約50mm
キャブレターエアクリーナー取り付け径 42mm
RD90(464)
フレーム打刻 464-00101~
メインジェット(137-14143-18) #90
パイロットジェット(260-14142-23) #23
フロートチャンバーガスケット(304-14184-00)
RD90Ⅱ(2A5)
フレーム打刻 2A5-00101~
メインジェット(137-14143-26) #130
パイロットジェット(260-14142-20) #20
フロートチャンバーガスケット(304-14184-00)
フューエルコック
左:Agerフューエルコック 右:純正フューエルコック
フューエルコックのパーツ破損やガスケットが劣化して、燃料漏れが、多く見られる。
4穴バルブ(137-24523-00)
Amazonで販売されている中国製フューエルコックに替えるほうがいい。純正とほぼ形状が同じ。フューエルホース内径が1mm違う程度。クリップで止めれば問題なしです。ただし、ストップ(左方向)にすると、ガソリンが出てくるという謎仕様です。
チェーン
RD90(464) 428-102L
RD90Ⅱ(2A5) 428-110L
RD90(2A5) 428-110L
ヘッドライトバルブ
ヘッドライトバルブの形状が、変わっているので間違いないようにする。P15D-30と思われる。
バルブは、純正品が残っているので純正パーツ購入がおすすめ。
純正パーツ番号 3598411400
エンジンが停止しているときは、ヘッドライトは点灯しない。
イグニッションコイル
GT50のイグニッションコイルが、流用できる。
エアエレメント
RD90のエアエレメントは、廃盤になっているため、キタコのエアエレメントを切って、自作します。
ミッションオイル交換
RD90は、2ストなのでミッションオイル交換を行います。交換時期は、1万kmが目安ですが、古いバイクであれば放置していたことが考えられますので、必ず交換しましょう。ミッションオイルは、ヤマハのギアオイルがおすすめ。
クラッチ
クラッチが固まったり、ギアが入りづらい場合は、クラッチをオーバーホールして、フリクションプレート・フリクションリング(ゴム)・クラッチプレート・プッシュロッド・スプリングを交換する。
リング 純正番号 1371636700
フリクションプレート 純正番号 1321632100
クラッチプレート 純正番号 3361632400
スプリング 純正番号 1371633300
プッシュロッド 純正番号 1371635600
サイドスタンド
旧型サイドスタンド
464型のサイドスタンドは、旧型と新型の2種類存在する。新型のスプリングは廃盤で注文不可。
サイドスタンド(旧型)3362731100
スプリング(旧型)1502731600
ボルト(旧型)90109-08032(1222731701)
ナット(旧型)9530108700